ヒトとサメは愛しあえるか? アーティスト 長谷川愛

更新日:2020年12月7日



東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで、2020年秋に開催された企画展「

トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう」において、長谷川は雄ザメを誘惑する香水を展示した。


言葉を尽くし、五感や行動で訴えても分かり合えないヒトよりも、サメに繋がってみたいという。長谷川にとってサメは「憧れの生物」だからだ。


なぜか。


サメは、魚類でありながら交尾器を持つが、繁殖の様式は様々。ある種のサメは有性生殖も単為生殖も可能。サメは「未来のテクノロジーを使いこなす野性的で強い女性」の象徴だからだ。


思考の革命家として長谷川がスゴイのは、いずれやってくるだろう「同性間での生殖や単為生殖」がふつうとなる時代をイメージしているからだ。


香水はサメと繋がるためのコミュニケーションツールとなる。このプロジェクト「HUMAN X SHARK」は、資生堂とのコラボレーション。女性を強くし、サメを魅惑する香水制作の可能性を大まじめに探り、実証実験した。


会場には、その香水とともに、香水を付けた女性ダイバーがサメから求愛(?)される様子を映した映像が展示されていた。実際に香りをかいでみると、なんとも海臭い。サメを誘うため、イノシン酸(鰹出汁)などサメにとって美味しい匂いを含むためだ。


長谷川は、日本を代表するスペキュラティブ・デザインのアーティストでもある。スペキュラティブ・デザインとは、英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート教授のアンソニー・ダン氏が提唱したデザイン。



「スペキュラティブ」とは日本語で「思索する・推測する」という意味であり、想像力を駆使して、「未来について考えるきっかけを提供する」新しい見方を切り開くデザインでありアートである。


長谷川は、思考の革命家として社会変革に挑むトレーニング方法をまとめた書籍「20XX年の革命家になるには──スペキュラティブ・デザインの授業」(ビー・エヌ・エヌ新社)を2020年に出版した。既成概念を突き抜けて、究極のアート思考を身に着けたい方には一読をお勧めする。


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